脇昌彦の水彩絵日記

折々に思い感じたことを記した絵日記

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No.108 美しいもの

白い連峰「白い連峰」P15


 例年5月の第4週は、安曇野か白馬に絵を描きにくる。この時期は田に早苗がなびき、新緑に映える白いアルプスの連峰が美しい。人里近く見上げるように、白き峰々が遥か南北に連なっいる。訪れる度に息を飲む。今年も例外ではなかった。
 豊科インターを降りて、大町に向かった。途中で安曇野の盟主、常念岳を6号で描いた。それから仁科三湖を越えて行く。峰はその間、緑の山に隠れてしまうが、時折真っ白な鹿島槍の頂きが垣間見える。木崎湖、中綱湖を過ぎて青木湖畔に至ると、国道の一角から遥かに白馬連峰が見渡せた。白くたおやかな美しい姿である。その美しさにしばし見蕩れてしまう。白馬町に来ると、山は目前に迫り、残雪は一段と輝きを増した。
 この美しい日本の自然を壊してはいけない。理屈ではない。福島の哀しい現実を思い出した。


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No.107 渓流を描く

初夏小渓「初夏小渓」F6


 最近は夏になると、奥多摩や奥武蔵の渓流を良く描きに行く。このところ随分と暑くなったからだ。標高の高い高原へ行けばよいのだけれど、遠くて何かと制約が多い。谷を下る涼風の中、せせらぎを聞きながら黙々と描く。手作りのサンドイッチを頬張り、熱い珈琲を飲む。
 しかし渓流を描くのは難しい。水は絶え間なく動き、捕らえ所がない。色は美しく複雑だ。そしてせせらぎは白く塗り残して描く。誤って塗りつぶすと、もう取り返しがつかない。
今年も夏は暑くなりそうだ。また何枚も、渓流を描くことになるだろう。


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No.106 2011年3月11日

 この日は、日本の歴史上特筆すべき日となるだろう。繁栄を続けた日本の終わりの始まりの日である。
 人には寿命がある。高齢化すると気力、体力は衰え様々な成人病に悩まされる。そして死ぬ。人が構成する社会もまた寿命があると思う。会社や組織も同じだと思う。
 270年続いた徳川幕府体制は、中期以降次第に行き詰まり、何度も改革を企図するも失敗し戊辰戦争で終焉した。その時に新たな近代国家としての明治政府体制が誕生した。徳川幕府の封建制度の陋習を一掃して、急速に軍備を増強し経済的にも発展し、国際社会に進出して行った。しかし日清戦争、日露戦争、日中戦争を経て、次第に行き詰まり、無謀な太平洋戦争の敗戦で約80年の寿命を終えた。1945年の時である。
 そしてその時に近代民主国家としての、現代日本社会が誕生した。政治や教育の民主化や農地解放、財閥解体、独占禁止法の施行と進駐軍の指導の下で明治政府体制が一掃され、急速に復興をし高度成長をとげて日本の歴史上例のない繁栄の時代が到来した。しかしその繁栄に溺れ、やがてバブルを惹起してその処理に苦吟して、1000兆もの国債を積み上げてしまった。その処理が全く出来ないままに、今度の東北関東大震災である。それは度重なる戦争で疲弊した国家財政に追い打ちをかけた、関東大震災を思わせる。
 2011年3月11日は、戦後民主主義国家体制の、終わりの始まりの日になるだろう。寿命がつきるのだ。未だ望みを捨てずにいる人が多い。しかし徳川時代、幕府内にも問題を理解しその改革に期待する人が多くいた。そして大胆な改革を、3度企図したがいずれも失敗したのだ。明治政府体制下では侵略戦争で問題を打開しようとした。それは推定300万人の戦争犠牲者、大空襲と広島、長崎の被爆と云う悲惨な結果を招き失敗したのだ。
 平和的な手段で内部改革は出来ないことを、この二つの事実は示している。つまり、一つの確立した体制は内乱か対外戦争という、暴力的な手段で滅びる運命にあるようだ。そしてその結果生まれ変わるということだろう。
 1945年は私の誕生した年である。わたしは戦後民主社会とともに生まれたのだ。幸運であった。そして全く同じ軌跡を描いて成長し、生きて、そして年老いた。だから自分の精神と肉体の推移を見れば、今の日本社会の行く末はおおよそ推察が出来る。多少の違いはあっても、もうそろそろ寿命がつきる頃である。


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プロフィール

脇 昌彦

Author:脇 昌彦
水彩画廊 suisaiga.jpを是非御覧ください。



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