脇昌彦の水彩絵日記

折々に思い感じたことを記した絵日記

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No.57 「座礁船」その後

挿絵2


 小説「座礁船」の広告が始まった。毎日新聞3月14日の朝刊、群像、新潮の4月号に掲載された。インターネット各書店に配本掲載され、全国の主な書店にも配本が完了した。
 特に紀伊国屋書店では全国の支店に配本されて、店内の大型広告テレビ「キノビジョン」で3月15日~28日の間「座礁船」の広告が放映されている。近くにお出かけの時がありましたら立ち寄って見てください。詳細は紀伊国屋ホームページでご覧ください。紀伊国屋ブックウェブでの購入が便利です。
今後の予定は再度の毎日新聞広告及び産經新聞、東京新聞、文学界、等に順次広告がなされる予定です。

 当初は小説を書くつもりはなく幼少期に過ごした終戦間もない頃の内房大貫のキラキラした宝石のような思い出を随想として書くつもりだったが、ややもすると年寄りの退屈な思い出話になるのではと危惧した。
 そして考えた末に小説として書くのならその時代にトリップした気分でリアルタイムに描くことが出来て、その上さまざまな思い出を一夏の事件として凝縮して再構成出来るから、その危険性は避けられるだろうと思った。
 しかし小説は初めての試みであり、何所から始めるのかさえ分からなかったのが正直なところだった。登場人物を決めて起承転結の粗筋を作りそれをもとに書き始めると言われるが、何度考えてもどうにもまとまらずに結局それは投げ出してしまった。そして無謀にもいきなりマーちゃん、キヨちゃんの二人がカレー釣りに出かける場面から行き当たりばったりで書き始めた。数章を苦労して書き終わる頃から次第に自分がその時代に今生きているような錯覚に捕われて自然に筆が進んでいった。書きながら次々と筋書きが出来て行ったのだ。始めは米軍の輸送船が台風で浜に座礁してそれが離岸して去って行くところで終わりであったが、前にも書いたのだけれど或る読者から「その後はどうなるんでしょう、気になってしょうがないです」というメールを頂き、それならと後半を書き継いで完成させた。
 この小説は私の幼少期の思い出の断片を再構成して脚色し、マーちゃんキヨちゃんの冒険物語として作ったフィクションですが、巧拙は別にして当時の明るい開放的な時代の雰囲気が良く反映して描けていると思う。
 出版することになってから挿絵を描きに久しぶりに大貫へ泊まりがけで行った。海に面した宿の「さざ波館」は昔のままの木造の鄙びた宿である。湯も昔のままの珈琲色のヨード泉で体の芯迄暖まる。この旅館の名は明治の童話作家巌谷小波にちなんだものと言われている。夕食のカレイの唐揚げは香ばしくなんとも懐かしい母ちゃんの味であった。漁港も海岸も随分変わってしまったが、それでも海や砂山や松林は昔と変わらぬ佇まいであった。変わらないものが残っていると言うことは何故か心安らぐものだ。そして失われてしまったものがこの小説に少しでも書き残せたならば、無駄ではなかったと思えるのだけれど。



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No.56 三浦半島と寿司

キャベツ畑
「キャベツ畑と東京湾」P8

 三浦半島によく行くようになったのは絵を描き始めてからだ。三浦半島は小高い台地でその上は一面の大根やキャベツの畑である。その大地の上からの風景は素晴らしい。畑の向こうに青い海が横たわっていて、その先に東は房総半島、南は太平洋と伊豆大島、そして西の遥か遠くに伊豆半島が見渡せる。
 初めて描いた時はその手前の畑を描くのに随分と苦労をした。畑を描かなければの海と対岸の美しさは引き立たない。そしてキャベツや大根畑の面白さも描きたかった。何度も描くうちに畑の黒土を思い切って濃く描くと何とか描けるようになった。それがポイントであった。
 この絵は北の東京湾奥の方向の風景である。北の海を見渡せる場所は三浦の丘ではこの辺りだけだ。ここだけは順光だから終日色は変わらない。一人でスケッチに来てキャベツ畑の中で半日描いた。
 このアングルから少し右を見ると対岸の房総半島に東京湾観音が灯台のように見える。これは私の故郷大貫の磯根山から東に連なっている大坪山の上にある。高さは50メートルで山林王と言われていた或る人が私財を投じて作ったものである。
 更に右に目を向けるとなだらかな姿をした鹿野山、そしてさらには双峰の富山(とみさん)が見える。これは里見八犬伝の八房が伏姫と住んでいたとされた山である。ここからは房総の山々が一望に見渡せる。
 描き終えてから三崎漁港まで車で足を伸ばして、新鮮な地魚のにぎり寿司を食べた。魚はこりこりと歯ごたえがあり新鮮であったが、あまり感心はしなかった。寿司はデリケートなものだと思う。

(この絵の画像はピントが甘いが、原画が手元に無いので写真を取り直すことが出来なかった)

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プロフィール

脇 昌彦

Author:脇 昌彦
水彩画廊 suisaiga.jpを是非御覧ください。



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