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脇昌彦の水彩絵日記

折々に思い感じたことを記した絵日記

No.190 木曜スケッチ会参加者募集

ポスター



 絵を始めると野外スケッチをしたくなる。美しい自然の中で絵筆を取るのは楽しい。しかし近くの街や公園を描くのならばさほどではないが、遠隔地の海や山、渓流を描くのは存外大変である。重い絵の道具を背負って電車やバスを乗り継いで、現地に行っても良いアングルを探すのに手間取る。特に女性は山奥では怖いし、トイレも心配だ。
 そんな声を聞いて、木曜スケッチ会を13年前に立ち上げた。風景画を40年も描いているので、幸いに近郊のスケッチポイントは隅々迄知っている。そのポイント近くに貸し切りバスでいく。現地の案内をして、それぞれが思い思いの場所で描く。希望する人はアドバイスをし、最後に簡単な講評会をする。未完成でも絵を見せ合うのが良い勉強になる。

 この13年間に近郊の風光明媚な場所を随分と描きに行った。
夏は標高の高い涼しい高原。秋になると次第に下界に降りて、紅葉の山々を描く。冬は内房の大貫漁港、安房勝山、逗子や真鶴漁港、熱海などの暖かい海辺だ。春は秩父や上州の芽吹く木々や美しい新緑を描く。
日帰りだからあまり遠くには行けない。信州の安曇野や伊那谷、新潟の八海山あたりが限度だ。海は安房勝山辺り迄だろう。この12年間で140カ所も描いて回った。
 この木曜スケッチ会の第一回目は紅葉の妙義山で、参加者は7人だった。その後会員が増えて最盛期の会員は35人で、多いときは25人近くの参加者が有った。
 しかし最近だいぶ参加者も少なくなった。バスを仕立てるのは人数がいる。

 13年の歴史の火を消さないようにミニコミ紙「熟年ばんざい」に広告を出して参加者を募ります。
行きたい場所だけを選べます。どなたでも気軽に参加ください。画材は自由です。初心者で希望者すれば指導もします。


<木曜スケッチ会問い合わせ、連絡先>
    所沢市三ヶ島1-119-5 脇 昌彦
          電話 04-2948-7387 携帯 090-4399-7332




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No.40 西安スケッチ

鼓楼


 西安にスケッチ旅行した時に描いた鼓楼である。これは西安市街の中心に有って、見上げるように大きい。ここで太鼓を打って時刻を知らせたという。基礎のトンネルを潜って向こう側に抜けると、こちら側とは一転して浅草の仲見世のような密集した繁華街になる。
 このスケッチは街路樹を背に立った姿勢で、F3号のスケッチブックに水性ペンで描いた。自転車や自動車、人物は良く観察し画面に適度に配置して描いていく。15分程で描きあげて、その夜にホテルで水彩で色を付けた。スケッチはペンで一気に描く方が上手く描ける。消すことが出来ないから、かえって思い切りの良いスピード感の有る線が描けて、イキイキしたものになる。またペンの強くて切れの良い線が効果的に絵を支えてくれる。
 鉛筆で描くとこうはいかない。鉛筆で薄く丁寧に描いてから、それをなぞるようにペンで描く人もいるけれど、それでは臨場感がでないし時間が係り過ぎる。やはりスケッチは短時間に一気に描くのが良い。
 私の風景画の本画も必ず現場にイーゼルを立てて、鉛筆で極おおまかな構成の当たりを付けて、その後は一気に筆で大部分を描いてしまう。描きあげる時間は1時間半から2時間を越えない。それを持ち帰ってその日か翌日の内に細部を仕上げる。現場の印象が新鮮な内に仕上げるのが原則だ。中には上手く行かなくて仕上げに時間をかけるものも有るが。ただし、公募展用の大作は大きすぎて、物理的に現場で描くことが出来ない。だから現場で描いた作品を元にアトリエで制作する。しかしなかなか良い作品が描けない。不自然な作品になりやすい。
スケッチ指導の記念撮影用を別にして、私は絵を描きに行く時に決してカメラを持っていかない。自分の五感をカメラ代わりにする。それが私の絵を描くという根本の原則である。



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No.39 里山の春

里山の春


 一昨日描いた作品である。30年程前ならばこんな風景は日本中何処にでも見られたのだけれど、最近はこの付近の田舎を探してもなかなか見つからない。懐かしい日本の原風景だ。多くを失ってみて始めて、その掛替えのない貴重さが身に滲みてくる。

 民家の庭先には倉が有り、背景の山の雑木林は冬衣装で、麓には漸く梅や紅梅が咲き出している。山麓から流れ出している小川の湿地は、いまだに枯れ色である。
 やがて山の雑木林は微妙に赤味を帯びて、わずかにモスグリーンに染まり出す。庭先の梅は花を落とし新緑に衣替えをして、入れ代わりに桜が満開になる。そのころになると、枯れ色の湿地は一面の緑に染まりタンポポやその他の花で彩られていく。水は温みカエルの卵が孵化し始めて、小さなおたまじゃくしが泳ぎはじめる。
童謡の「春の小川」そのままの風景になるだろう。





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No.35 個展案内

水彩で描く
「四季の風景画展」
            脇昌彦個展
会期:11/13(月)~11/19(日)
時間:AM10:00~PM6:00
   (初日AM11:00~、最終日PM5:00迄)
会場:「アートサロン毎日」
    地下鉄東西線 竹橋駅下車すぐ、毎日新聞社本社ビル1F
※身近な風景を自然体で描いた31点の水彩画を展示。気軽に御覧ください。

河岸燃ゆる
     「河岸燃ゆる」 F8

 インターネットの「脇昌彦水彩画廊」に展示しているP15サイズの作品5点と新作を合わせた31点の作品を展示致します。気軽に御覧ください。
どの絵も買い物や散歩の途中に、あるいは車でスケッチに出かけて偶然出会った美しい四季の風景を、自然体で描いたものです。
 絵を描くようになって、世界は美しさで溢れていると思うようになった。大都会のビル街と、その陰影の中の人や車、あるいは空に突き上げるクレーンと工場の煙突群、運河の水門、どれも皆美しい。いわんや四季の自然の光景は不思議な程に美しい。なぜ美しいと感ずるのか?それは判らない。
出会った瞬間に息を飲む程に美しいと感じたり、さほど感動していなかったが描きすすめる内に、次第に奥の深い色彩と造型の魅力に虜になったりする。
禅問答のようだけれど「美しいものは何処にでもあって、そして何処にもない」と思う。見る側の内面の問題なのかも知れない。
 暫くぶりに雨が上がり、西の空の取り残されたグレーの雲が茜色に染まって、その遥か下方にブルーグレイのシルエットになった奥武蔵の連峰が見える。それが空の茜色を一層引き立てて美しい。
生きていて美しさに感動できるのは、幸せであると思う。
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No.33 私の絵画体験

 35年も前のことになるのかもしれない。大学の教養課程の西洋美術史を受講した。そのレポートの為に、ちょうど芝高輪プリンスホテル(?)で開催されていたサルバドール、ダリ展を見た。その時の感動は今も良く記憶している。空中に浮かぶ奇妙な馬、内臓を曝した中世の騎士、ワイングラスやパンや果物、荒涼とした大地などが驚く程リアルに描かれていた。それらが現実の世界ではあり得ない形や組み合わせで、緻密な画面の中で不思議な世界を作っていた。溶けた時計の絵もあった。暗い室内の食卓に置かれたワインボトルとグラス、そして切り取られたパンがそこに実在しているかのごとく描かれていて、思わず指で触れてみたい衝動に駆られた。ダリの不思議な世界に感動したのは勿論だったのだけれど、それ以上に房州の海辺の田舎町で育った私が、初めて目の当たりにした本物の油絵に接した感動の方が大きかったかも知れない。
その後何冊かの本を読んで「シュールレアリスムとダダイズム」をテーマとしたレポートを書いた。何を書いたのか全く記憶にないけれど、大部分は読み齧った本の引き写しであったと思う。その後何年後か?国立近代美術館で開催された「ピカソ展」を見た。近代美術館が京橋にあった頃のことだと思う。これも良く印象に残っている。
 結局私の絵画体験はこの二人の前衛絵画であった。その後長い間私は絵画への感心を持つことなく過ごしていた。ようやく15年程して復活した絵画への関わりは、自ら描くと云うことで始まった。なぜそういうことになったのか、思い返すと自分でも不思議だと思う。
 その後は勉強の為に良く美術館や回顧展、画廊を見て回った。今度は一転して写実的な具象画ばかりを見て回った。絵の基本は、物の形や質感を的確に早く描く技術だと思ったからだ。描いて描いてそして良い絵を見て学ぶ。やがてその学んだ技術で何を描くか、それが大きな課題になった。
人は多様である。一人の人の内面でさえ多様で複雑で、時と状況に応じて目まぐるしく変化する。幸福や不幸であり続ける人はいない。喜びや苦悩は交互に訪れる。被害者であったり加害者であったりする。優しかったり残酷だったりもする。気高かくもあり、卑劣でもある。泥水も澄んで美しい空を写すこともある。不可思議な空想に浸ることもある。
 一枚の絵でその全てを表現するのか、美しい感動や幸福感を描くのか、苦悩や不安や不幸を描くのか?現代絵画では暗い虚無感や不幸や苦悩や残酷さを描くことが多い。それは人の圧倒的な半面の暗い真実の表現である。
私は悩んだ末にもう一方の明るい半面を描くことにした。美しい自然や、そこからもたらされる幸福な気分を選択したのだ。苦悩や不安や恐れや汚辱は現実の世界で辟易しているのだから。苦悩に被われた人生を送る人も、片時の幸福と快楽に涙することもあるだろう。
自然の風景がもたらす単純で静かで美しい感動や、幸福感を描きたいと思ったのだ。描かれた風景の中にいつまでも佇んでいたくなるような絵を描きたいと思う。
それが何処迄描けているのか、心もとないけれども。




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プロフィール

脇 昌彦

Author:脇 昌彦
水彩画廊 suisaiga.jpを是非御覧ください。



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